WordFesの作り方−その弐(体制編)

第二回目は体制編です。
地方ごとに違いがあるのは当然だと思いますので、名古屋はこんな感じってことです。
なお、イベント当日の分担ではなく、準備段階での体制を中心に書くことにします。
名古屋の場合は、準備段階での実行委員は約30名くらいです。あと当日だけ手伝っていただける当日スタッフが10名ほどになります。
なので、何人かは担当が掛け持ちになります。あんまり細かい係は割愛してあります。
逆に体制以外にも関連する事柄で、他でもう書く予定のない件は関連した係のところに書きました。なので少々長くなっております(謝)。

●実行委員長

スタッフを代表して対外的な対応などをします。2014年の場合、ずっと広報担当をしていた方が委員長になったので、委員長に広報を兼任してもらいました。これは合理的な兼任だったと思います。
委員長には広報以外に、セッション会場だった名古屋工業大学との交渉や調整、二日目ツアー担当係との調整などをお願いしました。

●副委員長

2013年は副委員長1人(2011・12年の実行委員長)でしたが、今年は3人置きました。
実務的な進捗管理や決済なども、各係と連絡をとり直接、副委員長が行うことが多かったように思います。
委員長と副委員長の4名は、Facebookでメッセージグループを作って、いろんなことをかなりの頻度でやりとりしました。厳しい指摘が飛び交った時期もありましたね〜。
副委員長が分担し小回りを利かせつつ、正副委員長は密接に連絡し合い認識のずれがないようにするという点で、今年はうまくいったように思います。
正副委員長の主な分担は、今年は下記のようにしましたが、それぞれ得意分野があるんで、それに合わせればいいと思います。
分担先の各係は、それぞれ担当がいる場合と、副委員長がそのまま担当になっている場合があります。
(副委員長A)
グッズ・ノベルティ、セッション、懇親会、ランチミーティング
(副委員長B)
Webサイト、Ustream
(副委員長C)
印刷物、スポンサー、受付(申し込み)、宿泊、会計、当日スタッフ、備品・物品管理
まぁ見ればわかりますが、私は「副委員長C」でした。

●広報

今回は委員長が兼任しましたが、twitterやFacebook、WordBenchの名古屋グループなどでの発信をしてもらっていました。
基本は「つぶやくだけの簡単なお仕事」なのですが(笑)、発信する中身を考えるのはもちろん、発信するタイミングや頻度などのスケジューリングなど、実はそんなに「簡単なお仕事」ではないようです(担当者談)。
広報担当は、今年で3回目のベテランなので、発信のタイミングとか、かなり計画的にできるようになってきています。
あと今年は事前チラシを持って、県内のコワーキングスペースなどに「飛び込み営業」していただけました。

●セッション

セッションの企画立案、講師の依頼・交渉・調整などを行います。最低1人は顔が広く、技術的にも見識のある人がいると思います。
ここはイベントの核になる部分ですし、みんながあーでもない、こーでもないと意見が出やすい部分なので、議論を上手にまとめていかないといけません。どんなセッションがいいかというような、ブレスト的な話し合いを実行委員会でやったりもしましたし、Googleスプレッドシート上に、スタッフからの意見を直接書きこんでもらってたりもしました。
ある程度まとまると、タイムテーブルの形にして再びGoogleスプレッドシートで共有し詰めていくという感じです。
スタッフ間はサイボウズLiveでのコミュニケーションが基本なのですが、講師をお願いする人とセッション担当のサイボウズLiveグループを別に作って、講師をお願いする方を招待し、そこで必要な連絡なども行っています。

●各種企画担当

去年から始まった「二日目ツアー」、今年開催された「Lunch MeetUp!」など、セッション以外の企画を立てる場合は、それぞれ担当を置くようにします。今年は会場の関係でできなかったのですが、懇親会で何か企画をする場合は、その企画の担当も決めます。

●公式サイト

デザインをする人、コーディングや実装をする人など、得意分野を活かして担当をしてもらっています。
その年のテーマを何にするかの議論を経て、サイトのデザインの方向などについても考えて行きます。
サーバはマルチドメインのサーバを増やしても無料のCPIのACE01を使っているので、去年はhttp://2013.wordfes.org/、今年はhttp://2014.wordfes.org/のように、その年ごとにサーバを確保してサイトは構築しています。
今年はCamptixというWordCampの受付システム用のプラグインをカスタマイズして受付システムを作りました。詳しくは「受付編」で書きますが、Campの呼称を使わない名古屋ではイベント当日までに必要な現金を準備する必要があるので、銀行振り込み用にカスタマズするなど、かなり手を入れてもらいました。
スポンサーを募集する関係で、ティザーサイトは早めに作る必要があります。ここが抜けていてバタバタすることもあるので、ティザーサイトと、本番サイトの公開期日は、あらかじめきちんと決めておくのが大事だと思います。

●グッズ・ノベルティ制作

今年作ったグッズ・ノベルティには下記のようなものがあります。
・スタッフユニフォーム(ビブス、去年まではTシャツ)
・リストバンド(参加証代わり)
・袋(配布物を入れる用)
・わぷーシール
・タンブラー(抽選会景品、去年はマグカップ)

スタッフユニフォームについていうと、今まではビブスでなくTシャツでしたが、サイズがいろいろあるためアンケートを取って各サイズごとの数量を把握し注文し、配布するときも申し込んだサイズのTシャツを渡してという面倒くささがあったのと、当日女性スタッフが着替える時間と場所を確保しないといけないというのもあったので、今年はフリーサイズのビブスにしました。Tシャツよりも断然フェスのスタッフっぽいというのもありました。これは概ね好評だったと思います。唯一Tシャツに比べて劣るのは、イベント後使い道がないということでした。毎年のスタッフTシャツはイベント後、普段使いのTシャツとして着ている方が多いんですが、ビブスはそういう使い方ができないので残念がっていた人もいましたね。

リストバンドは「Fes」の名称になった2013年から作りました。これは好評でした。今年のWorCamp kansaiでもリストバンドが採用されたようですが「Fesの真似したな〜(笑)」という声もありましたが、仮に真似したのであっても、よいことはどんどん真似しあっていけばいいと思います)
※WordCamp Kansaiの方から「全体の参加証はネームホルダーで、懇親会の参加証だけがリストバンドだったんです」というご指摘を頂きました。「真似しただろう」と責めているわけではないのですが、該当部分は取り消しておきます。
これは受付時の問題ですが、女性の参加者に男性がリストバンドをつけるた場合、女性側に抵抗がある場合もあるだろうということから、リストバンドをつけるスタッフは必ず女性にしています。
あと最初にリストバンドを頼んで納品されたとき、何枚かごとにミシン目が入っている状態でくっついていることがわかりました。前日準備のときに、何人かで手で切り離しましたが、300枚くらいでも結構時間かかりました。リストバンドを採用される場合は気をつけてください。
来場者数をカウントするのは、このリストバンドの配布数でチェックします(懇親会・宿泊は名簿でチェック)。発注数よりも納品される数は多いので、あらかじめいくつ納品されいるのかの数を数えておかないと正確な来場者数がわからなくなるので要注意です。

去年のマグカップは好評だったのですが、割れ物であるということや、保温もできるといいということで、今年はタンブラーにしました。マグカップのときにもスタッフが個人的に欲しいということで、後から自費で追加注文したので、今年は最初からスタッフに注文を取って、欲しい人は自分でお金を出してもらい買ってもらいました。人気のあるノベルティなんかは、そういうのも必要かもしれません。
発注先は基本はネットでみんな調べてきて、比較検討して発注をかけています。袋とかシールとかは、去年頼んだところにまたというのが多いですかね。

●受付

詳しくは「受付編」で書きますが、当日の受け付けではなく、サイト上からの申込みやキャンセル、問い合わせ対応を行うためのスタッフです。特に懇親会と宿泊は有料ですし、きちんとしておかないと問題が起こります。受付システムとの関係で、どのように対応したらいいかとかの認識を一致させる必要がありますが、ここはきちんと顔を見て話をしたいということで、関係者に別個に集まってもらい打合せをしました。

●会場担当

これは、セッション会場、懇親会会場、宿泊施設との間で窓口になっていただく人を決めます。
今年でいうと、名古屋工業大学との間では在学中のスタッフ2名が担当し、その2名への指示や調整は委員長が行いました。
懇親会会場は、飲み会の幹事慣れした人(笑)、宿泊施設は偶然にも施設の近くに住んでいるスタッフがいたので、その方にお願いをしました。宿泊施設との連絡はメールは使えず、電話かFAXもしくは直接ということだったので、近くに住んでいるスタッフがいてとても助かりました。

●印刷担当

これは各印刷物用の原稿やデータ(PDF)を作る人と、それを印刷する人の両方が必要です。
今年作ったものは下記のようなものがあります。
・事前チラシ(A5サイズ)
・名刺サイズチラシ
・抽選券付きタイムテーブルうちわ(※印刷通販)
・つながろまいカード(※印刷通販)
・来場者アンケート
・会場諸注意&スポンサー一覧
・宿泊者諸注意
・ランチマップ

いつもこの印刷物を印刷する担当である人(私ですね)が、印刷会社に勤務しているので、印刷通販に出すもの以外は私が、こそっと会社のプリンタとか高機能コピー機、名刺カッターなどを駆使して作っています(自分ができる範囲のものに限られますが)。印刷会社なので、何か大量にプリントアウトしていても「何しているんですか?」ってあんまり怪しまれません。なのでまるで業務のような顔をしてやってます。いや「Fesの実行委員の仕事も業務の内」と、常々言っているので問題ありません(笑)。スポンサーとしての支援だと思えばいいんです。なので印刷物の請求を実行委員会にしたことはありません。こういう「特殊なスポンサー」がいない地域は、印刷物作成についても予算に入れておく必要があると思います。

今までは当日、タイムテーブルの入ったフライヤーを配りましたが、今年は紙製のうちわを作り、そこにタイムテーブルを入れました。指を入れる穴のところは切り抜けるようにして、そこに抽選券を入れました。この「うちわ」と、去年から初めた「つながろまいカード」は、印刷通販に出しました。「え?印刷会社なんだから、そこでやればいいんじゃない?」と思われると思うんですが、ちゃんとした印刷機を回す仕事は、やはり仕事として受けないとまずいわけです。小ロットの場合は印刷通販に価格的には太刀打ちできません。これは厳然とした事実なので、たとえ印刷会社に実行委員がいても、安く確実な印刷通販に出すのが正解だと思っています。独立採算でやっているFesには、余分な予算は何もないので、安いところに出せばいいと思っています。

●Ustream担当

これも名古屋の特権かもしれませんが、メンバーにUstreamのプロがいる関係で、ずっとセッションや南浜荘の様子を撮影・配信・録画してもらっています。イベント後も録画されたものは見ることができ、前年のイベントの映像を見て「面白そうだったから」って参加してくださる方もいます。
また当日スタッフとして動いていたのでセッションが見られなかったとか、興味あるセッションが同じ時間帯で見られなかったなどの場合も、録画された映像を見ることができますから、Ustreamの配信などは検討されるのがいいのではないかと思います。
もちろん事前に講師の方には「顔出し撮影OKかどうか」「録画していいかどうか」などの確認は取っています。

●会計

いわゆる会計です。この係は毎年コロコロ変えない方がいいと思います。
名古屋ではイベント実行委員会の会計さんは、WordBench名古屋の会計さんでもあるので、会計といえば○○○さん!という状態です。
振込対応などの関係では、個人名を含まず、法人格を持たない任意団体の団体であっても、その団体名で口座が作れる「ゆうちょ銀行」に口座を作りました。あと領収書発行のなどのために印鑑も作りました。オンラインバンキングもできるようにしましたので、グッスの発注の場合も担当者が立替えずに、振込先を会計さんに伝えると、そのまま会計さんが振り込んでくれるということも多くなり、現金による精算も少なくなってきました。

今年は、予算案のExcelのシートをGoogleスプレッドシートにアップし共有しました。予算ですので限定リンクではなく、閲覧できるのも正副委員長と会計だけにしてあります。こうすることで、支出について会計が領収書などをまとめて整理してからでないとわからないということでなく、支払い額が判明した段階で担当の副委員長が入力すると支出合計がリアルタイムで推測できます。
この金額じゃないか?っていう予測値は黄色いセル、この金額で確定っていう場合は青いセルにしておくなどしておきました。
もちろん支出についても、前年の繰越金や懇親会や宿泊の申込み状況を反映させれば、収支はGoogleスプレッドートくんが自動で計算してくれます。
名古屋の場合は、WordPress Foundationからの貸付や補助は一切ないので、常に現金がなくてはいけません。特に翌年のイベントを開催するときに、宿泊施設の南浜荘だけは絶対に申し込める現金を手元においておく必要があります。なので翌年の繰越をいくら持つのかという目標を設定して予算執行を行っています。
グッズ制作するときも、いくらまでだったら可能かとかを、このGoogleスプレッドシートに数値を入れてシミュレーションしました。イベントが終わったあとは、会計が領収書などを最終チェクして漏れていたものを入れたり、手数料などの「その他支出」を入れると、その時点で会計報告もできるという感じです。

●スポンサー

これは私の担当です。
昨年までにスポンサーになって頂いたところ、ここに案内してみてくださいとスタッフから推薦があったところをリストアップし、そこに同報メールソフトでメールを送って案内します。申込みはGoogleフォームで作り申込みを待ちます。スポンサーのランクによって、入力してもらう内容が異なるので、簡単に条件分岐のフォームが作れるGoogleフォームには助けられました。
スポンサーさんとのやりとりは、日中にメールで行うことが多いので、できれば日中の時間に融通の効く方が向いているように思います。またビジネスメールなどの言い回しに慣れているとよりいいかもしれません。

●当日スタッフ

これはWordCamp Tokyoで当日スタッフ制度があるというのを聞いて考えたものです。
東京の場合は、人数も多いし本当に、その日に「初めまして」ということで参加する人もいると聞いていたのですが、名古屋ではとてもそんな規模にはなりません。むしろ仕事の都合で事前準備に関わるのは難しいけれど、当日のお手伝いはできるよとか、いろんな事情でWebやWordPressから離れてしまってるけど、仲間としてつながっているよとか、つながっていたいよという人の活躍の場として「当日スタッフ枠」を設けることにしました。
これはやってよかったと思います。「久しぶりー」とか「声かけてくれてありがとう」とかいう声を聞いてやってよかったなぁって思います。
中には何回か前のイベントでは中心スタッフだった人もいるので「一を聞いて十を知る」感じで、テキパキと動いてもらえて助かりました。

最初は当日スタッフ用のサイボウズLiveを立ち上げたのですが、タイミングがよくなかったのか登録が思わしくなかったので、改めてみんなと顔見知りの私がFacebookにメッセージグループを使って連絡を取りました。メッセージはいいねボタンはないので「読んだら“読んだ”だけでもいいから、コメントしてね」とか書いて徹底をしていきました。二人ほど、どうしても反応の鈍い方がいたので、しかたなく電話しました。お一人はどうしても仕事の関係でいけなくなったということで、当日スタッフからは外しました。
また当日はどうしても来られず、そのことをとても悔やんでおられた方には、スタッフビブスとわぷーシールを送っておきました。

来年も、いろんな事情で事前の準備やBenchの学習会に来られない人が出てくると思うんで、そういう人にも声をかけて、せめて1日だけでも一緒にイベントに取り組める日を作ってつながりは断たずにいきたいなぁと思います。

なんと一万三千字を超えました。すみません。

次回はもうちょっと短いと思います。次回は「運営編」の予定です。

WordFesの作り方−その弐(体制編)” への1件のフィードバック

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA