WordFesの作り方-その参(運営編)

さて三回目は「運営編」です。
実際のところ、コミュニティや実行委員会を、どのように運営しているのかという情報は、地域コミュニティ間でいちばん共有されていない情報のような気がします。
サイトを見たり、イベントに参加しても、なかなかわからないですし、運営メンバーが固定しづらい場合などは特にノウハウは蓄積されません。
名古屋の特殊事情も多分に含まれますが、参考になればと思います。

●毎月学習会と実行委員会

2010年のWordCamp Nagoya以降、名古屋では毎月1回のペースでの学習会を、ほぼ守ってきました。少々参加人数が少なくても毎月やることを重視しています。
イベント前の4月か5月の学習会から7月の学習会までは、半分学習会、半分イベントの実行委員会になることが多いです。

学習会が半分になってしまいますが、実行委員会を同時開催することでの副次効果もあります。それは、学習会に初めて参加した人も、そのまま実行委員会の席にもいるので「一緒にやりませんか?」という話に持って行きやすく、実際にこのパターンで引きずり込まれた(笑)人も、多いと思います。

各実行委員会でどんな話し合いをしているかは「日程編」で書く予定ですが、去年までは5月キックオフでしたが、今年は4月キックオフでした。1ヶ月早く始まり、かつ会場もほぼ決まったので、今年は結構余裕を持って進められました。お盆休みがイベントの前にあるのは日程上の宿命で、案の定少しお盆休み前後は少しバタバタしましたが、4月キックオフだとスムーズに行くということがよくわかりました。

●個別ミーティング

全体で集まる実行委員会と、後述するサイボウズLive上でのやりとりだけでは進まない課題もあります。そういう場合は、各係ごとに集まってもらい個別のミーティングを持ってもらったりしました。これは2012年のときに、ほぼサイボウズLive上だけで進めようとして、いろいろ弊害があったので、2013年からは意識的に個別ミーティングを提起するようにしています。

個別ミーティングも、わざわざ集まることもありますが、メンバーがよく利用するコワーキングスペース「ベースキャンプ名古屋」さんで、毎月1回「WordPressの日」というのを開催していますので、そのついでに打合せをしたりしてました。「WordPressの日」というのは終日誰かがいますので、時間を合わせて打合せをする感じです。あと非公式な「部活」として「WBNももクロ部」というのもあったりして(笑)、この部活で集まったときに打合せするなんてこともありましたね。

ありがたいことに今年は、「ベースキャンプ名古屋」さんがバックアップスポンサーとしての協賛として、「WordFesの打合せの場合は無料で使っていい」と言ってくださったので、集まる場所の設定とかには苦労しませんでした(「ベースキャンプ名古屋」さん、ありがとうございました!)。通常であれば「ベースキャンプ名古屋」さんの会員でない人は、2時間600円の料金がかかるのですが、それがないおかげで会員でない人も気軽に打ち合わせに来ることができました。

ベースキャンプ名古屋:http://basecamp-nagoya.jp/

●サイボウズLive

なんといっても、名古屋のイベントはサイボウズLiveを使い倒すことで成り立っていると言っても過言ではありません(笑)。2010年のWordCampの時は「Backlog」というクラウド型プロジェクト管理ツールを使いました。タスクがしっかり決まっているようなプロジェクトにはいいんですが、初めてのイベントで後から後からタスクが増えてくるし、そもそも「Backlog」の使い方にメンバーが慣れてなくて、正直使いづらかったです。

そういう反省も含めて、2011年のWordBeachからはサイボウズLiveを使いました。
サイボウズLiveはスマホアプリもありますし、Facebookと連携させてFacebookにサイボウズLiveの新着を表示させる機能があります(時折コケますが…)。招待メールを送って本人が承認という形を取るので、Facebookのグループのように、いつの間にか追加されてたということもないというのも、よい所だと思います。

実はこのWordBeachでのサイボウズLiveの活用については、サイボウズさんから取材を受けてサイボウズLiveマガジンの記事になっています。これを読んでもらうと、当時の試行錯誤も含めて知っていただけるのではないかと思います。

WordPress有志が形にしたWordBeach、その成功までの軌跡
https://magazine.cybozulive.com/2011/10/wordbeach.html

回を重ねるごとに、使い方もレベルアップしているように思います。掲示板をメインに議論しつつ、タスクとして担当や期日が決まってきたものはToDoに移すなどはだいぶ定着したように思います(それでも掲示板とToDoの両方に書き込まれて交通整理するケースもありましたが)。
いつもイベントが近づいてくると細かい確認とかいっぱい書き込まれるようになって、更新を追い切れなくなるので、1週間くらい前に「他には書き込まず、このトピックスに書き込んで」というトピックスを作って、そこに集中するようにしていましたが、今年はそれをしなくても大丈夫そうだったので、そうしませんでした。それでも大きな混乱はなく進んだように思います。

イベントが終わると、タイトルに【まとめ】の文字が入ったトピックスがたくさん作られます。これは各係ごと、課題ごとにまとめをするためのトピックスです。もちろん掲示板に「まとめ」のカテゴリーを作ります。基本はどのようなことを書いてもいいんですが、いちおうビジネスマネージメントの世界で「ゴールデンクエスチョン」と呼ばれる項目に沿って書くことを推奨しています。

(ゴールデンクエスチョン)

  1. よかったこと
  2. わるかったこと
  3. 今後やってみたいこと
  4. 今後やりたいことをする上で障害となると思われること

まとめとか反省会とかいうと、まず最初に「よくなかったこと」を先にあげがちです。なので前向きな話題を先にまとめるようにして、建設的な反省になるように心がけています。

サイボウズLiveのグループは、毎年新たにその年用のグループを新規に作ります。なので、過去の取り組みの様子や、共有フォルダにアップされたデータなどは、過去のグループに入ればいつでも参照できます。サイボウズLiveは、フロー型の情報共有も扱えるし、ストック型の情報共有にも使えるので、そういう点でも便利だと思います。操作性も比較的クセが少なく、「枯れた」UIになっているので使い方にもあまり迷わないというのも、いいところだと思います。

シンプルな分、運用方法やルール決めなどをしないといけない点が多いかもしれませんが、その年の、その時のメンバーのやりやすい形で運用し、標準化できるものは標準化してゆくというのがいいのかもしれません。

●Facebook

もともとFacebook上には、WordBench名古屋の運営スタッフ用の非公開グループがあります。毎月の学習会のテーマ決めなどは、ここで行います。イベント用に非公開グループをあたらに作ってもいいのですが、今回はFacebook上のメーリングリストとでもいうべきメッセージグループを作りました(複数の宛先を含むメッセージを作るということです)。これは、各自のFacebookのニュースフィード内で投稿が埋もれてしまうのを避ける意味もあって、確実に伝わることを重視しているからです。メッセンジャーアプリを入れておけば、メッセージが到着したときのプッシュ通知もされます。

先にも述べたように正副委員長のメッセージグループや、当日スタッフのメッセージグループ、受付関係のスタッフ間のメッセージグループなどがありました。これ以外にも私の知らないメッセージグループも作られていたと思います。
メッセージグループには名前をつけることも、独自のアイコンをつけることもできるので、わぷーのアイコンにしたりして他と区別しやすくしてました。

サイボウズLive上でやらないのには理由があって、サイボウズLiveはスタッフ全員が見ることになります。まだ全員に知らせるべきではない話とかもありますし、細かく高頻度で集中的なやりとりをサイボウズLive上でやりとりすると、全員に更新通知がいくので、あまりの多さに「引いて」しまうことになりかねないからです。
まぁかつて、この「頻度」を上げていた犯人が私で(汗)、他のメンバーから「注意」を受けました。今年はFacebookも併用したし、気をつけたつもりだったんですけど、まだちょっと多かったかもしれません(スタッフの皆さんごめんなさい)。

●GoogleDrive

結構、GoogleDriveは活躍しています。
2012年のWordBeachの時に専用のGoogleアカウントを取って、いまもそれを使っています。
ただ個人アカウントで作って共有をかけた方が手早いので、それで作ってイベント後に、そのドキュメントのオーナー権限を、専用のGoogleアカウントに引き渡すようにしています。

文章の原稿をドキュメントで共有し検討したりしましたし、スポンサーの申込フォームもGoogleフォームです(「体制編」でも書きましたが、条件分岐のフォームが簡単に作れるのが嬉しい)。来場者アンケートも紙のアンケートの中身に合わせて作りました。参加者にWEB上で回答してもらうのと同時に、紙で回収したアンケートもGoogleフォームにスタッフが分担して入力しました。これは便利でした。しかも「回答の概要」ってやると、グラフ付きのページを作ってくれます。今回初めて知ったんですが、いいですね。

来場者アンケートの概要:http://tinyurl.com/peryjkg

いちばん活躍したのは、Googleスプレッドシートです。
体制編」でも書いた予算執行用のシート、備品管理のシート、スタッフ配置、スポンサー名簿、会場リストなど必要なドキュメントを作って共有しました。もちろん中身によって、限定公開であったり、非公開(特定の人しか見られない)とかの権限設定はしてあります。

来年以降は、必要なファイルを複製し、その年用に書き換えて使っていけばいいので助かります。サイボウズLiveの共有フォルダに置くものと、GoogleDriveで作るものとを整理しないといけませんが、翌年以降も一部変更して使うようなものはGoogleDriveにしたほうがいいように思います。

●「つながろまい!」

WordFes Nagoya 2013のテーマにもなった「つながろまい」というのは、名古屋弁で「つながろう」という意味です。名古屋のコミュニティの性格や特徴を、よく表現していると思います。

去年と今年の正月に、熱田神宮の近くに住んでいるメンバーの家に集まって鍋パーティして、みんなで初詣にいくというのをやりました。他の地域の方から「名古屋は仲良しだね~」って言われますが、本当にそう思います。この新年会も20人くらい集まりますから。来年もやるような気がします(もはや恒例!)。

毎月の学習会以外にも、「ベースキャンプ名古屋」で月イチで開催される「WordPressの日」とかで、一緒に集まる機会があるというのも大きいと思います。

また、2012年のWordBeachで知り合い、その後交際し結婚したカップルがいます(今年娘さんが誕生)。この方々の結婚を祝う会である「WordWedding」ってもの2013年の春にやりました。たくさん集まりましたね~。
春に「Wedding」、夏に「Fes」と結構強行軍だったんですが、これはメンバーの結束を固め、夢を与えるよいイベントでした(笑)。彼氏(彼女)が欲しければ、ぜひWordBench名古屋に!
WordBenchやFesで知り合って結婚する人がいれば、いつでも「WordWedding」を開催する用意があります!(キッパリ)。早く誰か、開催させてくれ…。

あと蛇足ですが、名古屋のコミュニティと聞くと、ももクロを思い浮かべる人も少なくないかもしれません(汗)。
この点は強調しておきますが
「名古屋のメンバー全員が、ももクロのファンということではありません!」
ですが、非公式部活としての「WBNももクロ部」というのがあって、ここの結束力はハンパないですから、これも名古屋全体の結束力を高める一助になっていると思います。

まぁ、これらのことは意識してやっているわけではなく、結果としてそうなっているということなんですが、そういう学習会だけでなく、いろんな面でつながる機会を作ることも、学習会やイベントを成功させていく力になるんではないかと思います(もちろん逆のリスクもありますが)。

今後は、こういう運営面での情報共有や交流も、地域コミュニティ間でできていくといいと思います。

次回は日程編の予定。

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