古い中古ノートPCを購入して、Linux(Lubuntu)をインストールして、ネットチェック用のPCを作りました。
Linux初心者の私は結構試行錯誤したので、その経過を記録しておく意味でブログに書き留めることにします。
どなたかの参考になれば幸いです。
目次
リビングで自分用のネット・SNS端末が欲しかった。
まず私が何をしたかったのかというと、リビングでネットをチェックしたりSNSを使うための専用端末が欲しかったのです。
家の中でもスマホを持ちあるけばいいんじゃないかとか、寝室に置いてある自分専用のノートPCを持ち運べばいいんじゃないかとも思うんですが、スマホは家に帰ったら充電器に挿しっぱなしだし、家の中をスマホやノートPCを持ち運ぶというのも好きじゃなくて…。そういうわけで超個人的な理由で、リビングに置きっぱなしにしておける端末が欲しかったんです。
しかもお金はなるべくかけずに、できれば1万円以下で用意したい。
賢明な方は、ここで「んじゃ安いAndroidタブレットでも変えばいいんじゃ?」と思われるでしょう。実際にAmazonのプライム会員なのでFireHD7なら5000円以下で買えます。
しかしAndroidタブレットではいけない理由があります。それはLINEアプリが複数端末では使えないことです。すでにスマホにLINEアプリは入っているので、AndroidタブレットにLINEアプリは使えません。ところがWindowsPCやLinuxマシンであれば、LINEアプリを入れることができます(台数に制限はないみたい)。ただLinuxの場合はChromeアプリとしてですけど。
そんなこんなで、安い中古のPCを探すことにしました。最低でもWindows7が動くものを…
懐かしの「ネットブック」が1万円以下で!
ネットでいろいろ物色していたら、「ネットブック」全盛時代に売れていたASUSの10インチのEeePCが8,500円で売られていました。
実はWindowsXPの時代に、同じタイプのEeePCを使っていたので、なんとなく使い勝手はわかってるし、これがいいかなと思って購入しました。
Yahooカードを一緒に作ると5,000円分のTポイントが付くと言うのでカードも一緒につくって、実質3,500円で購入(ここで付与されるTポイントは実店舗では使えずネットショッピングでのみ使えるポイントです)。届くまで時間かかるかなと思いましたが、たしか2日ほどで届いたと思います。
このEeePCのスペックはこんな感じ。
【ASUS EeePC EPC1011PX-BK】
- CPU:Atom-N455 1.66GHz/1コア
- メモリ:1GBメモリ
- ストレージ:250GB-HDD
- ディスプレイ:10.1インチ WSVGA (1024×600)
- OS:Windows7
で、早速起動して試してみたら「お、遅い…」。ちょっとメモリ1GBというのは正直心配だなぁと思ってましたが案の定…。ブラウザを立ち上げて閲覧しているとガリガリというHDDへのアクセス音が頻繁にします。メモリが足りずにHDDとの間でスワップしているからでしょう。これで我慢するという手もありますが、実はこうなることも想定して考えていたことがありました。
Linuxとのデュアルブート機にと思ったが…
実はWindows7では荷が重いと思えるスペックだったし、この際軽量のLinuxを入れてみたらどうかと思ってました。幸いHDDはパーテーションが分けてあり100GB以上あるドライブが丸々空いているので、ここにLinuxを入れてデュアルブート機にすればいいんじゃない?と思っていました。
Facebookで軽量Linuxでオススメは?と発信したら、いろんなアドバイスを頂きましたが最終的にはLubuntuというディストリビューションにしました。普及度の高いUbuntuをベースにした軽量版で、WindowsライクなUIと、日本語でのフォーラムもあるみたいだしこれがいいんじゃないかと。
LinuxはUSBに入れて挿し、Liveモードで起動すればHDDにインストールせずに試せることは知っていたので、ネットで情報をチェックしてUSBで起動できるようにしました。
そのとき特にお世話になった情報源がこれ。余談ですがLinux関係の情報は、結構頻繁に状況が変わるので古い情報を見ていると遠回りをしたりするので、途中からGoogleで検索するときに1年以内の情報に限定して調べるようにしていました。
▶USBメモリからLinuxを起動させる! だけど、とあるUSBメモリでは起動できなかった件: ボクカメラ
http://bokucamera.seesaa.net/article/442104145.html
で、USBに入れて起動!
使用言語を選択して進むと、Lubuntuのロゴがセンターにある起動画面になります。カッコいい(^^)
起動したら無線LANに繋いでブラウザを立ち上げてみました。ブラウザはFirefoxが標準で入ってます。なにはともあれGoogleにログインしようと思ってメールアドレスを入れようとすると「@」が入力できない…。「[」になってしまいます。うーん、どうやら日本語の言語パックやらIMEが入ってないみたいです。
これでは使い物にならないと思って、言語環境を整えるようにしたんですが、どうしても言語パックのダウンロードで失敗します。ネットで調べたらターミナルを使って、あるファイルを書き換えるといいというのもあったので、やってみたけど失敗…。うーん、どうもLiveモードでの起動には、様々な制約があるみたいで、これもその制限の一つか…?
しかたないので、いったんHDDにインストールしてしまおうと思ってやってみました。HDDにインストールすれば、インストールと同時に日本語環境は整備されるみたいだし…。
で、インストールを始めたわけですが、ここで大きな失敗をしました。
2つあるパーテーションのうちの1つに入れようとしたんですが、Linuxのディレクトリ構造についてよく理解していないまま進めていたので、操作を誤ってWindowsの入っていたパーテーションを消してしまったみたいなんです…。しばらく落ち込みましたが、やってしまったものはしかたない!気を取り直して、デュアルブートは諦めてLinuxマシンとして使うことを決意して、すべてのHDDを使って新規にLubuntuをインストールすることにしました。
ブラウザだけが異様に遅い
気を取り直してLubuntuの新規インストールを開始。
ちなみにこのときのLubuntuのバージョンは16.04でした。最新版は17.04なんですけど、なんで最新版にしなかったのかは、よく覚えていません。
インストール自体はうまくいき、日本語入力も問題なくできるのですが、どうも遅い。
ブラウザでネットを見る以外の操作や、組み込まれているアプリケーションは問題なくサクサク動くのですが、Firefoxが遅い。特に複数のタブを開いてタブを固定とかしてたりすると、もう遅い。
これはFirefoxが馬鹿なのかと思って、ソフトウェアセンターからChromeブラウザのオープンソース版であるChromiumブラウザを探してインストール(ソフトウェアセンターから簡単にアプリケーションがインストールできるのはいいですね)。しかしChromiumでも状況は同じ。要するにブラウザが遅いってことですね。特にタブをたくさん開いているとメモリを半端な喰う感じなんですかね。
USB起動ならまだいける感じの速度でしたが、日本語環境が使えない。HDDに入れると日本語環境は使えるけど遅すぎる。追い詰められてきました(汗)。
どうしよう、これでは巨大な文鎮を3,500円出して買ったことになる…。
そうだChromium OSにしてみよう
そこで考えたのは、いっそのことChromium OSをインストールして、ChromeBook化しちゃえば解決できないか?と思ったわけです。
以前に古いPCにChromium OSを入れてみたことはあったので、早速情報を調べなおして、まずはUSB起動できるようにしました。
お世話になった情報源はこちら。
どうもChromium OSは今後64bit版しかサポートされなくなるようで、サイトで提供されている32bit版の最新版を使いました。
▶インストールメディアの作成 — Chromium OS Custom Biuild
http://chromiumosde.gozaru.jp/create_media.html
USB起動だし、そこそこの速度が出ると期待したんですが、これが予想以上に遅い…。
ダメ元でHDDインストールしたけど状況は同じ。Lubuntuのときより遅いです。
使い方の工夫で、なんとかなりそう
さて、どうしたものか…。
とりあえず最新版のLubuntu(17.04)で、もう一度インストールしなおしました。
わかっていることはブラウザでタブをたくさん開くとまずいみたいなので、そうしない使い方をするのと、FirefoxにもChromiumにも同期機能でWindowsPCで使っている、それぞれのブラウザの機能拡張が移植されてしまっているので、Lubuntuでは使わなさそうなものをバシバシ削除してみるなどして改善できないかを考えました。
で、行き着いたのはブラウザはChromiumで、不要な機能拡張やアプリはごっそり削除しました。
LINEアプリを使えることが条件だったので、そのアプリを入れましたが、そのときにFacabookとかもブラウザでタブに開くんじゃなくて、Chromeアプリで開いたらどうだろうと思ってうやってみたら、これがなかなか良さげです。アプリなんで終了したら閉じればいいですし。中にはアプリのアイコンをクリックしてもブラウザのタブが開くだけっていうのもありますが、使い終わるたびにタブを閉じるようにしました。この速度自身は結構速いのであんまりストレスになりません。
なのでよく使うサービスやサイトなどは、Chromiumのアプリ画面に追加していき、ここをまず開いて必要なアプリを立ち上げたりサイトを見たりするというやり方にしたら結構使える速度になりました。
Chromiumを全画面表示にして、アプリ画面を開くと「ChromeBook」みたいです。
もうちょっとスペックの高いPCだったらよかったかも
今回、いろいろ苦労したのはメモリが1GBと小さく、32bitマシンだったこともあるかと思います。
動作条件が512MBメモリとあり、その倍はありますが、やっぱり2GBか4GBは欲しいですね。
あと今後は32bitPCをサポートしなくなる可能性もあるので、64bitマシンにしといた方がいいかもなぁと思いました。
そうなると1万円以下というのは難しいかもですが、探せば1万円以下の中古PCでもなくはなさそうです。
ということで、しばらく「なんちゃってChromeBook」を使ってみようと思います。
※ちなみにこの投稿は、「なんちゃってChromeBook」から行っています。